現職自衛官の暴言

先日、30代の防衛省統合幕僚監部の三等空佐が、参議院議員小西洋之に対して、路上で「お前は馬鹿だ」「国民の敵だ」という暴言を投げつけたことを、覚書としてブログに書いた。

maturinoato.hatenablog.jp

 昨日防衛省からその処分が出たことが、今日の新聞で報じられた。

なんと訓戒である。訓戒は懲戒処分には数えられない。懲戒の下にある処分で、半年すればその事実さえ文書から削除されるものだ。

 

文民統制を考えると、実に軽い処分に思われて仕方がない。私などの感覚で言えば、このような自衛官は、早いうちに懲戒免職でやめてもらうに越したことはないと思ってしまう。

武官が偉そうに、国会議員を罵倒するなんて、何様のつもりなのだろう。

 

戦前戦中の陸軍士官学校か海軍士官学校出のエリート軍人が、肩で風を切って歩き、国家天下を論じ、挙げ句に日本を亡国へと導いたことを連想させる。

統帥権を笠に着て、国会を軽んじ、中国を侵略し、満州を建国して王道楽土を目指し、ソ連が参戦して来ると開拓民を救いもせずに、国民を放り出し見捨てたまま、我れ先にと日本へと逃げ帰って来た。

そんな旧日本軍の作戦や行動を立案し指導命令した旧軍の幹部たちと同じではないか。

 

自衛官は、『自衛隊法施行規則』にある「服務の宣誓」をしなければならない。「服務の宣誓」には次のような文言が書かれている。

「私は、わが国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し、日本国憲法及び法令を遵守し、一致団結、厳正な規律を保持し、常に徳操を養い、人格を尊重し、心身をきたえ、技能をみがき、政治的活動に関与せず、強い責任感をもつて専心職務の遂行にあたり、事に臨んでは危険を顧みず、身をもつて責務の完遂に務め、もつて国民の負託にこたえることを誓います。」

 

自衛隊員には、もう一度「服務の宣誓」を読み直して、日本国憲法と法令を遵守して職務に専心してもらいたいと、心から願うものだ。