新宿でカラオケ
前々から教え子たちとカラオケの約束をしていたので、新宿に出た。
西口広場の交番の前で待ち合わせをする。
集まったのは私を含めて全部で5人。一人は急に入った出張のせいで来られなくなってしまった。
このカラオケの会は、教え子のH君が企画したものだ。
例年、4月の末に教え子たちとの集まりがあるのだが、二次会でカラオケに行きましょうという誘いに乗って、恥ずかしげもなく歌ったせいで、私がカラオケが好きだということになってしまった。
まあ、嫌いではないのだから致し方ない。
昼食を西口の蕎麦屋で取った。
女子中学生のような可愛いらしい店員さんが、蕎麦を運んで来てくれたので、我慢ができず年齢を訊いてしまった。22歳だという。
どう見ても、14、5歳にしか見えない。
歳を取ると、若い女性に平気で歳を訊いたりしてしまう。
セクハラだぜ、爺さんよ。困ったものだ。
昼食後、カラオケ店に向かう。
ビックリしたのだけれど、飲食を持ち込んで歌うことができるカラオケがあるのだ。
新宿の「まねきねこ」というカラオケ店である。
途中のファミリーマートでビールとウイスキー、氷と炭酸、そして、ツマミなどを買い込んで「まねきねこ」に向かった。
大ガードのすぐそばの雑居ビルの4階に、直に道路に面しているエレベーターで上がって行く。
エレベーターから降りると、目の前に明るい空間が現れた。
一人カラオケなんてのもある。
ピンクのネオンサインが刺激的だ。
最初はビールで乾杯して、時計回りと反対に順番に歌って行く。
これがなかなかキツい。何を歌ったらいいのか見当がつかないから、曲が選べない。
おきまりの昭和歌謡ということになる。
平浩二の「バス・ストップ」をがなりたて、一曲目が終わった。
お土産だというので、Mさんがシーバスリーガルを持って来てくれたので、みんなで飲もうということになった。
シーバスリーガルの12年ものが、余りに旨いので、ためらうことなく杯を重ねてしまった。
駅の駐車場まで車で来ているから、今日は飲めないと宣言していたT君もシーバスリーガルの誘惑に負けて、車を置いて帰ることになった。
途中から記憶が曖昧なのだが、手嶌葵の「明日への手紙」、サザンオールスターズの「TSUNAMI」、ナット・キング・コールの歌うチャプリンの名曲「Smile」 などを歌った覚えがある。
岡林信康の「私たちの望むものは」も歌ってしまった。
みんな、さぞ迷惑だったことだろう。
暗くなってから新宿を後にした。
途中の駅まで、H君が送って来てくれた。
本当にありがたいことだ。
あんまり幸せなので、カラオケ店で少し涙が出てしまった。