一人でキャンプ
暑くて何もする気になれない。
ブログも書く気にならない。
腰痛のせいで、山に出かけるのも億劫だし、クライミングジムに行くのも怖い。
それでも、何とかして山に行った気分を味わいたいと思って、近場のキャンプ場に行くことにした。
行こうと決めたのが土曜日で、1日の昼過ぎに道志渓谷の新戸キャンプ場に車で出かけた。
このキャンプ場には行ったことがない。ただ、家から車で1時間も走れば到着する距離にある。だから、ちょっとキャンプをしようと考えたときに、とてもいい距離にある。
道志渓谷には、もっと色々とキャンプ場があるようだが、私は行ったことがない。奥多摩のキャンプ場には、ちょっとだけだが泊まったことがある。ただし、私は、丹沢にしろ奥多摩にしろ、麓のオートキャンプ場には、今まで、ほとんど泊まったことがない。
いわゆるテン場というのは、山の上の小屋に併設されている場所なのであり、それでこそ意味があると思っていたし、今でも、夏のこんな暑い時期に、道志渓谷とはいえ、近場のほとんど涼しくもない場所でキャンプをするなどということは、健康だった頃には考え付きもしなかっただろうと思う。
でも、腰の具合は、一向に良くはならない。こんな状態の年寄りには、今暫くは、近場のキャンプ場で我慢するしかないだろうと思って出かけたのだ。
新戸キャンプ場は、日曜日の午後だというのに、まだ、家族連れでにぎやかだった。
川遊びをしている家族が多い。
私は、今でこそ山に登ったりしているが、もともとは家の中でブラブラして本でも読んでいるのが性に合った怠け者であった。
だから、子供たちをアウトドア体験に連れて行ったなどということは、一度もない。
だからといって、子供たちを放っておいた訳ではない。私の親がやってくれたように、遊園地や動物園には良く連れて行ったものだ。映画が好きだから、映画館にも連れて行った。音楽を聴きに連れて行ったこともある。
ただ、キャンプなどは一度もしたことがない。煩わしいし、面倒くさい。用具をいろいろと揃えるのも馬鹿らしく思えたものだ。
今になって思うと、少しは子供たちを、キャンプなんかに連れて行ってやれば良かったかなという気がしている。
さすがに午後も遅くなって来ると、日曜日なので、キャンプをしていた人たちも帰ってしまい、キャンプ場に残っている人数も少なくなってしまう。
それでも、10組ほどが残っていて泊まるようである。
家から持って来た、1人用のテントを設営する。
このテントは、とても軽いというので、もう2年以上前に購入したのだが、実戦では一度も使ったことがない。やはり、なんだか狭いし、外から中が透けて見えるような気がする。
だから、いつもは、アライテントの1人用テントを使っている。このテントの方が、広いし安心感がある。涸沢の雨と強風の中でも、雨漏りもせず一晩耐えてくれた。
だから、いざという時には、このアライテントを持って行くと思うのだか、腰痛骨折をしてからというもの、重い荷物を持つ自信がなくなっている。
ついつい、軽いテントに目が行ってしまうのだ。
持参したビッグアグネスのテントは、1㎏を切る重さだということだが、実質は全て含めて1.2㎏の重量であった。それでも、十分に軽い。
設営してみると、やはり狭い。でも、思っていたほど窮屈感はないし、久しぶりのテント生活なので心が開放されて、自由になった気分でいる。
とても具合がいい。
テントを設営した後、車で20分程にある藤野の「やまなみ温泉」に出掛けた。入浴後、温泉の玄関前に焼き鳥屋が出ていたので焼き鳥を3本買った。
戻って来て、テントの中で焼き鳥でビールを飲む。飲みながら、テントの外の川原を眺める。その向こうに流れる川面を眺める。
ただ、それだけ。
夕飯は、これでいいや。
というので、そのままテントでゴロゴロしていて、9時頃には寝てしまった。
蒸し暑くて、途中、何度か寝返りを打ち、トイレにも一度だけ行ったが、後は、ぐっすり朝まで熟睡した。
朝は、コーヒーを沸かし、朝からレトルトカレーを食べた。
キャンプ場で泊まるだけでもいいのではないか。重いザックを担いで、山に登ることが出来ないのであれば、車で行けるところまで行って、キャンプ場にテントを張って泊まるだけでも、グダグダしているよりはいい。
山の上のキャンプ場だってある。室堂の雷鳥沢だって、ほとんどトロリーバスが連れて行ってくれるようなものだ。
キャンプ場巡りも楽しいかもしれない。