歯がガッタガタ

5月の3日に、散歩をしながらキャラメルを食べていたら、歯の被せ物が噛んでいたキャラメルにくっ付いて来た。

 

こうやって歯の詰め物や被せた金属が、何かを食べている最中に剥がれ落ちて来るのは何度目になるだろう。最近は、それが特に多いように感じる。

連休の初日に剥がれたから、歯医者に連絡することもできなかった。そこで、連休明けの今日、やっと歯医者に連絡をして、今日の昼の時間につけてもらう予約を取ることができた。

 

歯医者によると、先日詰めた横にあった金属が剥がれたということだった。今回は、もう、そのカケラは使わずに白い詰め物をしますということで、無事に処置は終了となった。

昼ごはんも、直ぐに食べていいと言う。

最近、歯医者に来て思うのだが、昔と違って、歯の処置が驚くほど早い。昔は1週間はかかった治療が、その日のうちに終わってしまう。その上、全く痛くない。

感動してしまう。

 

で、昼飯を「すき家」で350円の牛丼を食べる。

すき家」の牛丼は、この間食べた時よりもご飯の量は同じだけれど、具が少なくなった。今月になって、いろいろな食品が値上がりしたらしい。値段が上がるのは直ぐに分かるが、値段は変わらず中身が減るのは、なんだか詐欺に遭っているようだ。

そんなことを思いながら、内容の貧しくなった牛丼を食べていたら、なんと右の奥歯に詰めてあった金属が、ポコッと取れてしまったのだ。

何てこったい! こんなことってあっていいの?

怒りがこみ上げ、腹わたが煮えくり返る。次に笑いがこみ上げて来て、最後に諦めが訪れ、こんな不幸にしか縁のない自分の運命を嘆くのだ。

 

歳を取ると、そこら中がガタガタになって来る。そのスピードも幾何級数的に増大していく。若い時には全く分からない。こんな事態は想像も出来ない。

ほんとうに悲しいことだ。歳を取るというのは。みんな歳を取って行くのですよ。

時代は100歳などという幻想に踊らされてはならない。とてもじゃないが、70歳まで生きることだって、今の私じゃ覚束ない。

 

谷川俊太郎に確か「ことば遊びうた」という詩があった。その詩の一節に「歯がガッタガタ」というのがあった。最後は「バカ墓噛んだ、バカ儚んでハカナクなった、ナンマイダ」だったかな?

今の私のこと。