映画『クソ野郎と美しき世界』を見に行く

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奥さんに誘われて TOHOシネマズ に『クソ野郎と美しき世界』という映画を観に行った。スマップの稲垣吾郎香取慎吾、草彅剛がそれぞれ主演で出ているオムニバス映画だ。

「ピアニストを撃つな!」「慎吾ちゃんと歌喰い」「光へ、航る」「新しい詩(うた)」の4部から構成されている。

 

入りは3分の1ほどだが、普段の平日なんか一桁の人数なのだから、かなりの観客数だ。やはり女性客が多い。きっとスマップのファンなのだろう。映画が終わった後も、ロビーに飾ってあるポスターをスマホで2、3人の若い女性が写真で撮っていた。わたしもついでに撮影した。

 

映画は、総じて何が何やらよく分からなかったが、まあ、おもしろく楽しめた。ただ、心に染み入るような映画と思えなかったのは、わたしの年齢が付いて行けなかったからなのだろう。

冒険活劇、ドタバタ喜劇、荒唐無稽、最後は歌いまくって大団円というところか。

 

「ピアニストを撃つな!」は、フランソワ・トリュフォー「ピアニストを撃て」という映画の題名をもじったのだろうが、シャルル・アズナブールと稲垣吾郎じゃどうなのだろう。ちょっと比較にならない。

最初は、映画のセリフの声が大きくて激しくてうるさいとしか感じられなかったのが残念だった。

それにしても、浅野忠信はなんだか歳を取った。

 

「歌喰い」という設定は奇抜で、ちょっと感心してしまった。出演している若い女優も不思議な味を出している。調べてみると2006年生まれと書いてある。まだ、12歳ということになるが、そんな感じは全くしない。もっと大人びた感じ。

香取慎吾の絵はいい。あんなに上手だとは知らなかった。

ただ、内容に一部下品な面もある。何しろ「クソ……」なのだから。

 

「光へ、航る」は夫婦役の草彅剛と尾野真千子の演技が秀逸。監督は爆笑問題太田光で、荒唐無稽なストーリーなのだが(もっとも、この映画のストーリーはすべてが荒唐無稽で一貫している)、夫婦愛や親子愛などをしみじみと考えさせられるところもあって、太田の才能を垣間見たような気がした。

 

最後は、歌と踊りの狂躁状態。思い出せないが、どこかで観たことがあるような映像だ。

次々と繰り出されるテンポのいいシーンの流れは、最後まで飽きさせない。

 

結局、映画はハッピーエンドで終わったようだ。だから、暗い気持ちで映画館を出なくても済んだ。

 

書いているうちに、なんだかこの映画を褒めていることになったようだ。