国会前抗議行動と至上の印象派展
昨日は、総がかり行動実行委員会主催の「財務省公文書改ざんを許さない3.16国会前緊急行動」に参加して来た。
財務省による公文書の改ざんという、日本の民主主義を破壊した前代未聞の出来事に、怒り心頭に発し矢も盾もたまらず国会議事堂前に赴いた次第。
腰椎骨折のため、国会議事堂前に来たのは久しぶりだ。
12時から13時まで、第2衆議院議員会館前で国会議事堂に向かって、安倍内閣の退陣と森友学園疑惑の徹底究明を訴えた。
昼間の行動のせいで、集まったのは年配者が主だったが、それでも主催者発表およそ1200人の参加者になったという報告があった。
昼間の時間で、その上、小雨が降って寒い天気の中、この人数はかなりのものだと思う。
今後も、抗議行動が続くので出来る限り参加するつもりだ。個人がどんどん動かなければ政治は変わらない。このまま何事もなかったように静まっていくようでは、本当に日本の民主主義は死滅してしまう。
夜も18時半から行動が予定されていた。かなり時間があるので、予め計画していた乃木坂にある国立新美術館へ行くことにした。美術館では、ただ今、「至上の印象派展 - ビュールレ・コレクション」という企画展をやっている。印象派はとても好きなので、どうしても見たくて仕方なかったのだ。
入場料1600円。割引券なし。辛いところ。国立なのだから、もっと安くならないのかなあ（慨嘆！）。
地下鉄国会議事堂前と乃木坂駅は、ほんの二駅の距離なのでとても都合がいい。
昼ごはんも食べていないので、国立新美術館で食べることにした。
千代田線の乃木坂駅を降りてから国立新美術館までは、近いようで遠く感じてしまう。駅が地下の深いところに位置しているからなのだろうと思ってしまう。長い通路を歩いて地上の出口に向かわなければならない。
初めて国立新美術館に来たのだが、これはまあ、素晴らしい建築で、現代建築の粋を集めたような建物であった。ただ、建築費はかなりかかったのだろうなと、つまらないことが気にかかってしまう。
地下1階の広い空間に設えられたカフェレストランで、鶏肉のクリームシチューを注文する。税込702円也。これが、一番安い。乃木坂駅の近くのコンビニに立ち寄って、サンドイッチかおにぎりを購入してから、美術館のロビーで食べたほうが安上がりだ。
美術展は、素晴らしかった。時間も十分にあったので、ゆっくりと鑑賞することができた。
手元にパンフレットがある。
展示室が、10のセクションに分かれていて、テーマごとに絵画が展示されている。古い絵画は17世紀や18世紀のものが展示されている。もちろん印象派の絵画ではないが、印象派の絵画と比較するためや、印象派に影響を与えた絵画として展示されている。各セクションは、概ね時代の進行にしたがって並べられている。最後は、20世紀の絵画に連なり、もちろん印象派を超えて現代美術へと繋がって行くのだ。
とりあえず、各セクションのテーマを以下に挙げておく。
1、肖像画 2、ヨーロッパの都市 3、19世紀のフランス絵画
8、20世紀初頭のフランス絵画 9、モダン・アート
10、新たなる絵画の地平
紹介されている画家は、アングル、クールベ、コロー、ドラクロワ、ピサロ、ルノワール、ドガ、モネ、マティス、マネ、シスレー、セザンヌ、ゴッホ、ロートレック、ゴーギャン、ボナール、ヴラマンク、ドラン、ブラック、ピカソなどである。
ドガの少女の踊り子のブロンズ像もある。ブラックのピカソと見紛うキュピズムの絵画もある。セザンヌのよく知られた「赤いチョッキの少年」もある。
全て写真撮影は禁止なのだが、最後のセクション10の部屋だけは写真を撮ってもいいことになっていた。この部屋にはモネの大きな睡蓮の池の絵画1点だけ展示されている。
みんな写真を撮っているので、わたしも負けずに撮影した。
気になる方は、ぜひ見に行くことをお勧めする。
美術展を見終わって外に出てくると4時近くになっていた。入場するときも雨が降っていたが、まだ小雨が降っている。
夜の抗議行動に行くつもりだったが、すっかり疲れ果ててしまった。腰椎はかなり良くなったのだが、美術館で立ちっぱなしでいたので、腰が重くなってしまった。若くはないので無理は効かない。今夜の抗議行動はやめることにして、家に向かった。
昼間の抗議行動で、総がかり行動実行委員会のカンパ担当の方が回って来たのだが、夜にカンパすればいいやと思って放っておいたのが申し訳ない。次回カンパをするつもり。
今朝の新聞を見ると、昨夜の集会には15,000人ほどが集まったようだ。昼間と違って、若者や勤め帰りの人が駆けつけている。若者には、本当に頑張ってほしい。
