ホワイトデー
今週のお題「ホワイトデー」
カレンダーを見て、奥さんが、ほんとうはホワイトデーをずっと待っていることを知ってしまった。
まさかまさかのビックリ仰天で、このまま何もしないで放っておいたら何が起こるか分からないので、慌てて行動に移った。
さりげなく散歩に出かけ、近所にある某スーパーに立ち寄って、ホワイトデーコーナーを見て回る。
チョコレートやクッキーやハンカチや靴下などカラフルな包装を施した品物が、いろいろとあって何がいいのか分からない。あまり簡単なものだと惨めな感じがしてしまうので、それなりに華やかで大きなものでなければならない。
バレンタインデーに奥さんが贈ってくれたチョコレートは、見た目は高級なものであったのだから、それに見合うだけのものでなければ納得してくれないだろう。
何回か売り場を回っているうちに、キティーちゃんが描かれている缶入りチョコレート菓子を見つけた。可愛らしいし、色合いも奥さん好みだ。とにかく華やかで明るいデザインが好きなのだ。
で、選んだ缶入りチョコレート菓子がこれである。
ちょっと子供っぽいけれど、これなら大丈夫だろうと勝手に解釈して家に帰って来た。
今日、昼前になって、コーヒーでも飲もうと誘ってコーヒーを淹れた。そのあと、コーヒーといっしょにお菓子でも食べようと言って、隠しておいたチョコレート菓子を持って来て差し出した。
その瞬間の奥さんの喜びようといったらなかった。
ほんとうに、買っておいて良かった。もしも買っておかなかったら、その逆の反応はどんなことになっていたかと考えると空恐ろしくなる。
まあ、めでたし、めでたし。
奥さんは、ラインで写真を撮って娘にまで知らせる興奮ぶりであった。
娘からはいまだに返事はないようだ。馬鹿らしくて、なんて返事をしたらいいのか分からないのだろう。
