通常国会の召集

 

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 昨日は大雪だった。政治の世界では、第百九十六通常国会が召集された。安倍首相が衆院本会議で、施政方針演説を行った。

 ビデオで録画しておいたので、夜になってから見てみた。例によって、滑舌がはっきりしなくて、綺麗事ばかりを並べ立てた格調のない演説を長々とやっているので、いやになって途中で見るのをやめてしまった。

 明治維新から150年だとか、明治政府が欧米列強に立ち向かい、国難を乗り越えたように、少子高齢化に向かう我が国も、その国難を乗り越えることができるとか、明治政府との関係で今の政府がどうしようとしているのかよく分からない話をしていた。

 「働き方改革」や「子育て支援」、「教育の無償化」云々。「働き方改革」は、経団連とどのような口裏合わせがあってやろうとしているのだろう。そんなことよりも、労働基準法にしっかり則って政治をしてくれるように望む。「子育て支援」にしても、保育園の無償化よりも、喫緊の課題として待機児童ゼロにするための方策を、言葉だけでなく具体的に実行してもらいたい。「教育の無償化」は、民主党政権が提唱していた政策だと思うが、それをそのまま頂戴して、具体的にどのようにするつもりなのだろう。演説はすれども、実行せずで終わるのではないか。

 「改憲論議」を進めて、改憲発議を目指しているようだが、なぜなのかいまだに分からない。国民の中から、現行憲法の、これこれこういう所が不都合なので変えてくれという声が高まっているような兆候は皆無だ。改憲改憲と喚き立てているのは、日本会議神道政治連盟などの右翼集団ばかりではないか。それにつながっている自民党の議員が、使命感丸出しで喚き立てている。

 国会議員には、憲法擁護義務があることを真面目に考えてくれないと困る。

 日本国憲法第99条には次のように記されていて、公権力に従事している者は、憲法を勝手に変えることはできないことになっている。

 

憲法尊重擁護の義務】 天皇又は摂政及び国務大臣国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。

 

 安倍首相は、国務大臣そのもの。何を勘違いしているのだか。

 

 第一次安倍内閣は、教育基本法を改悪した。はっきり言って、現在の教育基本法は、日本国憲法と異質な法律になっている。

 教育基本法を改悪した自民党が、憲法改正などと嘯く。党是だという。そんな党是など捨て去ってしまえばいい。

 独立体制の整備ということが、憲法の自主的改正の目的だというのなら、米国に従属している現在の日本を救うためにも日米地位協定のあり方をこそ、まず第一に問題にするべきだろう。